歯科医師・歯科衛生士からひとこと
- 2024年8月掲載(デンタルフロスについて)
- 2024年6月掲載(むし歯予防の基本)
- 2024年4月掲載(仕上げみがきをしていたのは…?)
- 2024年2月掲載(知っていますか?正しい歯みがき剤の使い方)
- 2023年12月掲載(あいうべ体操で予防しよう「お口ぽかん」!)
- 2023年10月掲載(歯みがきの準備は、歯が生える前から!?)
- 2023年8月掲載(アメリカ初代大統領をも苦しめた歯周病)
- 2023年6月掲載(元気なお口を保ちましょう)
- 2023年4月掲載(様々な唾液(だえき)の役割)
- 2023年2月掲載(あかちゃんの頃から食育を意識して取り入れて)
- 2022年12月掲載(食べるために大切な「歯」)
- 2022年10月掲載(乳幼児の窒息について)
- 2022年8月掲載(はじめての歯科医院はいつ行くの?)
- 2022年6月掲載(歯と口の健康週間)
- 2022年4月掲載(口臭について)
2024年8月(歯科医師からひとこと)
デンタルフロスについて
デンタルフロスは、歯ブラシだけでは届かない歯と歯の間や歯と歯ぐきの間に残った食べかす、歯垢(しこう)を取り除く歯間清掃具の一つです。歯みがきだけでは歯と歯の間のケアが十分に行えないため、デンタルフロスを毎日の習慣に取り入れることが歯周病とむし歯の予防に有効です。
今回は種類と選び方についてご紹介します。
【デンタルフロスの種類と選び方】
1. 形状
- ロール (指巻き)タイプ
- 取っ手やハンドルがなく、好きな⾧さにカットしたフロスを指に巻き付けて使用します。
- メリット:力の加減を調整しやすく、細かく動かしやすい。フロスを横から引き抜くこともでき、詰め物に引っかかりにくいです。
- デメリット:使いこなすのにコツが必要です。外出時には使いづらいことがあります。
- ホルダータイプ
- プラスチック製のホルダーにフロスが付いているタイプで、「F字型」と「Y字型」の2種類があります。
- メリット:持ちやすく、子供や初心者でも使いやすい。
- デメリット:小回りがききにくく、歯並びが悪い人には向かないことがあります。
2. ワックスの有無
- ワックスタイプ
- すべりがよく、歯ぐきを傷めずにスムーズに歯間に入りやすいです。
初心者に向いています。 - ノンワックスタイプ
- 歯垢(しこう)除去率が高いです。初めて使う場合はワックスタイプから始めて慣れてきたらノンワックスタイプに切り替えるのが良いでしょう。
※デンタルフロスを使用できない歯の治療をされている方もいます。個々にあった歯間清掃具についてはかかりつけ歯科医にご相談ください。
2024年6月(歯科衛生士からひとこと)
むし歯予防の基本
以前、あるお母様から「この前、子どもにかき氷をあげちゃいました。夏祭りに行ったので何もなしはかわいそうで・・・。シロップの少ないところをあげたんですけど、むし歯になりますか?」と質問がありました。
きっと、お母様はお子様にも季節の行事を楽しむ経験をさせてあげたかったのですね。
むし歯予防の4要素 -子どもにおけるポイント-
- (1)糖分
- 砂糖を多く含んだものや、酸性のものはむし歯になりやすいので注意しましょう。
おやつにはお菓子やジュースではなく食事に近いものを選びましょう。 - (2)歯の質
- フッ化物を積極的に取り入れ、歯質を強化しましょう。
お口を閉じることやよく噛む習慣付けも併せて意識し、お口が乾燥しないようにしましょう。 - (3)細菌
- 歯みがきは毎日行い、歯と歯の間も忘れずにお手入れしましょう。
保護者が毎日仕上げみがきをしましょう。 - (4)時間
- 時間・回数に気を付け、だらだら食べに注意しましょう。
保護者が時間を決め、食事・おやつ・睡眠などの生活リズムを整えましょう。
効果的なむし歯予防の為には、なにか1つだけ気を付けるのではなく、4つの要素をバランスよく意識することをおすすめします。
季節や行事にあわせた味覚を知ること、家族や友達と一緒に食べる楽しさを知ることも大切な食育といえますね。美味しく食べるのもお口の重要な役割です。
むし歯予防のポイントを抑えて、楽しい夏を迎えましょう!!
2024年4月(歯科衛生士からひとこと)
仕上げみがきをしていたのは…?
「さあ歯みがきしよっか!あーんしようね」「歯みがきしないと、ムシバイキンくるよ〜!」「痛くなったらいやでしょ?」「はい、じょうずにできたね。よしよし」
食後に仕上げみがきをしていたのは、保護者ではなく、イヤイヤ期を迎えた2歳児です(図1)。
図1:お人形の歯を磨く2歳児
皆さんもこのような光景を見かけたことはありませんか?
"ご飯を食べたら歯をみがく"を習慣にすることは大切なことです。
仕上げみがきは、小学校低学年までは必要だと言われています。6歳ごろに生える奥歯(第一大臼歯)をはじめ、子どもの歯と大人の歯が混在するお口の中は、みがき残しが多く、むし歯になりやすいからです。
むし歯を予防するためには、この年齢までに歯みがきやおやつの摂り方などの規則正しい生活習慣を身につけることに加え、定期的な歯科健診を受けることが重要です。一生使う大人の歯を守るためは、幼い頃から歯やお口の大切さについて大人が伝え、習慣にしましょう。
歯みがきイヤイヤ!な時期は…
- 子どもに大人の口の中をみがいてもらう
- いつもとは違う人(例えば兄や姉)が仕上げみがきをする(図2)
- お医者さんごっこ、おままごとなどを遊びの中に取り入れる
図2:妹の歯をみがく姉
など、色々な方法を試しながら楽しく仕上げみがきを実践したいですね。
歯みがきの詳しい方法については、名古屋市公式YouTube(まるはっちゅ~ぶ)に分かりやすい動画が掲載されていますのでぜひご覧ください。
2024年2月(歯科衛生士からひとこと)
知っていますか?正しい歯みがき剤の使い方
毎日の歯みがきで、多くの方が歯みがき剤を使用していると思いますが、正しい使い方はご存知ですか?
年齢によって歯みがき剤の使用量や歯みがき剤に含まれるフッ化物の適切な濃度は異なります。
フッ化物配合の歯みがき剤を使うことは、むし歯予防にとって効果的です。ただし、使用後にたくさんの水で何回もうがいをすると、フッ化物の効果が得られにくくなってしまいます。歯みがきの後は、歯みがき剤を軽くはき出すか、うがいをする場合は少ない量の水で1回のみとしましょう。
フッ化物配合の歯みがき剤の利用方法が、以下の表のようにアップデートされました。みなさんも知識のアップデートをして、より効果的にむし歯予防に取り組みましょう!
年齢 | 歯が生えてから2歳 | 3から5歳 | 6歳から成人・高齢者 |
---|---|---|---|
使用量 | 米粒程度 (1から2mm程度) |
グリーンピース程度 (5mm程度) |
歯ブラシ全体 (1.5cmから2cm程度) |
フッ化物濃度 | 900から1,000ppmF | 900から1,000ppmF | 1,400から1,500ppmF |
参考:う蝕予防のためのフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法(2023年版)(外部リンク)
(2023年4月13日、日本小児歯科学会・日本口腔衛生学会・日本歯科保存学会・日本老年歯科医学会)
2023年12月(歯科衛生士からひとこと)
あいうべ体操で予防しよう「お口ぽかん」!
お子さんのお口、いつもぽかんと開いていませんか?
常にお口が開いている「お口ぽかん」は「口唇(こうしん)閉鎖不全」と呼ばれ、食べる、話す、表情をつくるなどのお口の機能が十分に発達していない「口腔(こうくう)機能発達不全症」という疾患の症状の一つです。
「お口ぽかん(口唇閉鎖不全)」の状態が続くと、お口の乾燥により、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。また、歯並びやかみ合わせに影響がでることもあります。さらに、お口からウイルスや細菌が入りやすくなることで風邪などの感染症にもかかりやすいと言われています。
「お口ぽかん(口唇閉鎖不全)」を予防・改善するために、お子さんと一緒に「あいうべ体操」に取り組んでみましょう!「あいうべ体操」を行うことにより、口元や舌の筋力を高め、唇を閉じる力が強くなります。
【あいうべ体操】
- 「あー」と口を大きく開く
- 「いー」と口を大きく横に広げる
- 「うー」と口を強く前に突き出す
- 「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
1から4を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続けます。
“なごや動画館まるはっちゅーぶ”には、お口の機能と「あいうべ体操」のやり方の動画を掲載しています。ぜひお子さんと一緒にご覧ください。
参考:Lip and facial training improves lip-closing strength and facial morphology Emi Inada et al. Arch Oral Biol. 2023 Oct; 154:105761.
2023年10月(歯科衛生士からひとこと)
歯みがきの準備は、歯が生える前から!?
お子さんと、楽しく歯みがきをできるようにするには…
歯が生えてくる前からの準備を始めることをおすすめします。
お口の中は、とても敏感です。そのため、段階を踏んで、歯ブラシに慣れていくことが大切です。
まず、第一ステップとして、歯が生える前から保護者の指や手で、お口の周りやお口の中をさわることから始めると良いでしょう。
お子さんが機嫌の良い時に、お互い楽しみながらスキンシップを始めてみましょう。
「お口の中の触り方」動画が“なごや動画館まるはっちゅ~ぶ”に掲載されています。よろしければ参考にご覧ください。
2023年8月(歯科衛生士からひとこと)
アメリカ初代大統領をも苦しめた歯周病
皆さんはジョージ・ワシントンをご存知でしょうか。
アメリカ初代大統領として肖像画が1ドル札の絵柄になっている人です。
彼は若い頃からむし歯や歯周病に悩まされ、大統領就任時には自分の歯は1本のみでした。総入れ歯を装着していましたが、当時は入れ歯を作製する技術が未熟で、気を抜くとバネの力で口から飛び出してしまうほどでした。
1ドル札の口を固く引き結んだワシントンの表情には、こうした秘密があったというわけです。
それでは、ジョージ・ワシントンをも苦しめた歯周病とは、どのような病気なのでしょうか。
歯と歯ぐき(歯肉)の間にプラークや歯石がたまり、歯周病菌によって歯肉が炎症を起こした状態(歯肉炎)、これに加えて歯を支える骨まで破壊され、歯がぐらつくようになった状態(歯周炎)をあわせて、歯周病といいます。歯周病が進行すると、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。
厚生労働省の調査(歯科疾患実態調査)によると、歯周病の有病率は増加傾向にあり、成人の実に2人に1人の方が歯周病といわれています。お家でのお口のケアや禁煙を含めた規則正しい生活習慣、また歯科医院での定期的な歯科検診や歯のクリーニングが予防の鍵となってきます。
2023年6月(歯科衛生士からひとこと)
「元気なお口を保ちましょう」
歯やお口の機能を健康に保つことは、元気で自立した日常生活に役立ちます。
そのために次のことに気をつけましょう。
- 口の中を清潔に保つと、歯周病やむし歯または誤嚥性肺炎も予防できます。
- 歯の本数が多いほど、食べられる物が多く、噛むことで唾液も出やすくなります。
- 口の周りの筋肉をよく使うと、表情が豊かになり、はっきり発音することができます。また、会話をする、歌を歌うことも若々しさを保つことができます。
家でも簡単に☆
元気な歯やお口の機能を維持するために次の項目を始めてみましょう!
- 新聞や本を読むときは声を出して読みましょう。
- マスクをしていても、口角は上げて笑顔をキープしましょう。
- 話をするときはお口をしっかり動かして発音しましょう。
- お口の清掃をする前や清掃後に1分間ブクブクうがいをしましょう。
- 定期的に歯科医院で歯科検診を受けましょう。
早口言葉をやってみましょう
- ♪新春早々新人シャンソン歌手による新春シャンソンショー
- ♪ウリ売りがウリ売りにきて ウリ売り残しウリ売り帰る ウリ売りの声
2023年4月(歯科医師からひとこと)
様々な唾液(だえき)の役割
お口のなかには常に唾液が分泌され、食事や飲み込み、発声、味覚に重要な役割を果たしています。唾液は三大唾液腺(耳下(じか)腺(せん)、顎下(がっか)腺、舌下(ぜっか)腺)と、その他の小唾液腺から分泌されます。
その量は、健康な成人で1日約1.0から1.5Lが分泌されるといわれており、寝ている間は減少し、昼間、特に食事の際には増加します。だ液には全部で11の作用(潤滑・洗浄・再石灰化・抗菌・味覚・消化・会話等)があり、お口の機能の維持に役立っています。
病気などにより唾液分泌が低下すると、上記の作用が働きにくくなり、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。唾液の分泌量を増やすには、よく噛むことや、適切な水分補給が効果的です。
また、お口の体操として「唾液腺マッサージ」があります。ぜひ食前等でお時間があるときに取り組んで健康なお口を保ちましょう。
唾液腺マッサージ -お口が乾いていると感じたときに-(1日5から10セット目安)
- 耳下腺への刺激
- 耳たぶの前、上の奥歯のあたりを親指以外の4本の指で後ろから前に円を描くようにマッサージします。
- 顎下腺への刺激
- 親指をあごの骨の内側のやわらかい部分にあて、耳の下からあごの下まで5か所くらいを順番に押します。
- 舌下腺への刺激
- 両手の親指をそろえ、あごの下を軽くつきあげるように押します。
- 名古屋市ホームページより
- https://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/page/0000137986.html(外部リンク)
2023年2月(歯科医師からひとこと)
あかちゃんの頃から食育を意識して取り入れて
食育の世界を、大きく二つの視点からとらえるとすると、「食べもの」と「食べ方」に分けることができます。このうち、歯科医師・歯科衛生士は「食べ方」に関する専門家です。
三つ子の魂百までということわざがあるように、幼いころに身につけた生活習慣や悪いクセ(専門用語で「悪習癖」(あくしゅうへき)といいます。)は、非常に治すことが難しい、あるいは時間がかかる場合が多くあります。
味覚についても、あかちゃんにとって、初めから完成されているわけではなく、心身の成長に伴って徐々に発達していきます。例えば離乳食は、塩などの調味料での味をつけない、もしくは食材によってごく薄味から始めることが基本です。市内各区の保健センターでは、「食べもの」の専門家である管理栄養士と歯科衛生士が協働して、離乳食教室を開催しています。
日頃から食育を意識していない方でも、少しでも「食べ方」について気になって、それが歯や、口の周りの動き方に原因がありそうだと思ったら、早めに歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう。
歯やお口の健康も最終的には、食育に密接な関係があります。あかちゃんのこれからの長い人生、毎日の豊かな食生活のために、食育に関する軌道修正は、食べものについても、食べ方についても、「早期発見・早期治療が大切」と言えます。
2022年12月(歯科衛生士からひとこと)
食べるために大切な「歯」
離乳食、幼児食について、月齢や開始してからどれだけ経過したかを目安に、次のステップへすすめることも多いかと思います。
しかし、食事をする時に欠かせないのは「歯」です。歯があるかないかで、食べられる物は変わります。月齢だけではなく、お子さんの歯がどれくらい揃ってきたか、観察しながら離乳食や幼児食をすすめることが、上手な食べ方につながると言われています。
前歯が揃ってきたら是非やって欲しいことは、前歯を使って食べものをかじり取ることです。前歯でかじることにより、「噛む」という動きを引き出しやすくなります。また、一口サイズの物を口に入れる時より、唇や舌も使って食べることになるので、お口の力も育っていきます。
1歳6か月頃になると、奥歯が生えているお子さんが多くなります。
しかし、日本小児歯科学会によると、約30%のお子さんはまだ奥歯が生えていないことが報告されています。奥歯が生えてきているか、きちんと噛み合って機能してくれているかを見ることが大切です。
きちんと奥歯が噛み合っていれば、噛める食べ物の幅も広がります。
しかし、まだ奥歯が生えてきていない、噛み合うことができないお子さんの場合、繊維の強い野菜や肉等は食べづらい食材です。奥歯がないのにそのような食材をすすめてしまうと、丸呑みしたり、偏食につながったりしてしまいます。
お子さんの歯がどの程度揃ってきているのか、仕上げみがきの時などによく見てあげてください。自分の歯やお口で栄養を摂ることは、元気な身体を育むためにとても大切なことです。
2022年10月(歯科衛生士からひとこと)
乳幼児の窒息について
離乳食を与える際、ちょっと目を離した隙にお子様が食べ物をのどに詰まらせてしまい、ヒヤリとした経験はありませんか?0歳児の不慮の事故による死亡原因は窒息が多く、家庭内での事故防止はとても大切です。口は、空気と食品共通の通り道であり、「食べる」という口の中にものを入れる行為は、常に窒息の危険があります。
「窒息」とは、気道が完全に閉塞され、生きるために必要な呼吸ができなくなるため、生命に関わる重篤な危機を及ぼす状態です。
離乳食を始めたばかりの赤ちゃんはお口の機能(噛む力・飲み込む力)が未熟なので誤嚥しやすく、食べ物をのどに詰まらせてしまうことがあります。月齢や成長に合わせた固さや大きさの離乳食を与えることで、お口の機能を育てることができます。
そのため、いつまでも初期の頃のような形態(軟らかさ)を続けてしまうと、お口の機能が育たず、窒息を引き起こしやすい状態となる可能性があります。
お子様の様子をみながら、少しずつ固さや大きさを調整し、お口の機能を育てていくことが、悲しい窒息事故を防ぐことができる方法の一つです。
各区保健センターでは、お子さんの健やかなお口を育てるお手伝いをするために、各種教室を開催しています。
ご参加を心よりお待ちしております。
2022年8月(歯科衛生士からひとこと)
はじめての歯科医院はいつ行くの?
「むし歯菌の感染が心配」、「歯みがきを嫌がってちゃんとみがけない」、「歯の生え方が気になる」など、お子さんの歯が生え始めると様々な心配が出てきます。
では、いつから歯科受診をしたらいいのでしょうか。
-歯が生え始めたら受診しましょう-
歯が生え始める時期は個人差があり6から9カ月頃が目安です。その時期に歯科受診をすることで、歯の汚れ(みがき残し)の確認や仕上げみがきの方法など、お子さんのお口の状態にあわせた細かいアドバイスが受けられます。併せて定期的にフッ化物塗布をすることで歯を強くし、むし歯を予防します。
歯並びについても、歯の生え方の経過を見てもらうことで、歯並びの異常の早期発見にもつながります。
歯が生え始めた時期が早い、離乳食の進みが早い、甘いお菓子やジュースなどを摂っているお子さんは特に要注意です。早めに歯科受診をしてむし歯のチェックをしましょう。
はじめての歯科受診は、何が起こるのかわからない不安や怖さで泣いてしまうことも多いと思います。歯に問題が無い時期に受診をし、定期的に受診することで歯科医院に慣れ、痛みが出た時やケガなどの緊急時にも安心して受診できます。
お子さんの機嫌がよい時間帯を選び、保護者の方も一緒に定期検診を受けて、お口の健康に努めましょう。
2022年6月(歯科衛生士からひとこと)
「歯と口の健康週間」
6月4日から6月10日は「歯と口の健康週間」です。
「歯と口の健康週間」は歯科衛生の普及啓発運動として1928年6月4日に「むし歯予防デー」の名称で行われたのに始まり、以後、1949年から週間行事となりました。1952年には6月4日から10日までの1週間に定められ、1958年より「歯の衛生週間」として毎年実施、2013年より「歯と口の健康週間」と名称を変更して現在に至ります。
毎年コンクール(小・中学生対象)により標語が決まり、令和4年度は「いただきます 人生100年 歯と共に」となりました。この標語のように、生涯、自分の歯で美味しく食事ができるよう、毎日のお口のケアには気を配りたいものです。
また、この6月頃に学校、幼稚園、保育所等では歯科検診が実施されることが多いかと思います。名古屋市でも、6月頃に40歳・45歳・50歳・55歳・60歳・65歳・70歳・75歳・80歳(4月1日時点の年齢)の市民の方に歯周疾患検診無料クーポンの送付を予定しています。(10月1日より、4月1日時点で20歳・25歳・30歳・35歳の市民の方も対象となります。無料クーポンは9月頃に送付予定です。)
この機会に歯科検診を受診するなど、ご自身の歯と口の健康管理を見直してみてはいかがでしょうか。
2022年4月(歯科衛生士からひとこと)
「口臭について」
新しい年度が始まり、新入生や新社会人、「新」とつく方々は緊張の日々ではないでしょうか?
新○○とつかなくても、環境が変わった方、以前まではそれほど気にならなかった口臭が気になってきたという方はいらっしゃいませんか?
緊張やストレスにより、唾液が減ることで、お口の粘膜が乾燥するとより口臭は強くなります。
人と話すとき口臭が気になると思いますが、マスクをしていると、ついつい気が緩みがちになっていませんか?
日頃から口臭を少なくするためにお口のケアが重要です。
歯みがきを中心にデンタルフロスや歯間ブラシを使用しましょう!
歯と同様に舌のケアも大切です。舌の汚れを取るために舌ブラシを使用しましょう!
また、むし歯や歯周病は口臭の原因です。早めに治療することが必要です。
その後は、半年に1回は定期健診と合わせてお口のクリーニングもしましょう。
マスクをしなくてもいい生活になった時、口臭を気にせず話ができるように、日々気をつけていきましょう。